看板ナビTOP > インクジェット教室 > 出力業者の一般的な積算方法

第7回 AiC竹本先生のインクジェット教室
賢く知っておこうインクジェット出力業者の一般的な積算方法

1.業界の背景

屋内外の広告や掲示物を作る場合、かつては熟練した職人さんが手書きで文字や絵を書いていた時代からコンピュータと材料技術の革新が進むにつれ、コンピュータによるカッティング文字ができ、誰もが簡単にプロの文字が作れるようになったことは革命的なことでした。
そのカッティングシステムも1000万円以上していた頃にはやはり導入できたユーザーは限られていたのですが、今やその初期投資もおおよそ1/10位迄低下してきており、まさに欠かすことのできない業界の必携ツールと言えます。

そして次に、時代はプリンター技術とプリントメディアの技術革新をもたらせ、さらにパソコンの処理能力が飛躍的に向上した結果、グラフィックデータという膨大なデータが扱えるようになったのですが、このことはデジタルデータならではの表現や加工の自由度を飛躍的に向上させることをさらに可能としました。このデジタル技術の革新がもたらされる利点は、誰もが自由に簡単にほぼ同じ結果が得られるところにあるのですが、長年の修行を積んだ特殊技能の保持者だけが可能とした職種から、今や少しのデジタル技術の習得で業種の壁なく自由参入が可能なオープンマーケットの時代へと変化してきています。

そして、このデジタル技術がもたらす変化は従来の常識にはない功罪を持ち、そのことが表裏一体となって我々の環境を大きく左右しているといっても過言ではありません。例えば、製品ライフサイクル等は極端に短くなる傾向があります。 通常製品ライフサイクルは、開発⇒成長⇒成熟⇒衰退という道を辿るのですが、この一連の過程が従来のアナログの時代では何十年と掛かったものが今や数年程度で衰退期を迎えるものも少なくなく、その為メーカーは次々と新製品を開発しなければならなくなっています。 またそれに対しそのデジタル機器を購入したユーザーは、その商品の製品ライフが短いため、購入したプリンターをいかに短期間で償却できるかが大きな問題となり、必然的に稼働率をより高めるため受注収集に奔走することになります。これは機械が最大24時間動けば最高に固定経費のコストダウンができるからです。

グラフィック出力が始まった頃、静電プロット方式と水性インクジェット方式がありました。 その当時、機器の購入価格も非常に高価であった事と、当然ユーザー数も少ないという状況でしたので、私が記憶する限りにおいて出力単価は@25,000−/屬賄たり前だったように思います。

しかもこの価格が通用していたのは今から約10年も前の話ではありません。ところが今はどうでしょう?この価格に対しておおよそ1/4〜1/5位になっているのではないでしょうか?
この現象は、単に世の中がデフレの時代という背景だけで説明できるものではなく、むしろデジタル技術がもたらす固有の特性という側面の方が強いのではないかと思います。現在、この業界においてグラフィック出力というとインクジェット出力の事を指しますが、圧倒的屋外耐候性を誇っていた静電プロット方式から、壁紙や布、一部の短期POP関係を除いてインクジェット出力は溶剤系が主流となっています。次にこのような時代背景と業界固有の背景を知った上で、具体的にインクジェット出力サービス業者が見積算出をする場合の原価計算の洗い出しをしてみることにします。この場合は、特に先程も述べましたようにインクジェット出力が溶剤系出力の需要が圧倒的に多いことを鑑み、断りの無いものを除いて溶剤系のインクジェット出力を主眼に置いている事をご了承下さい。

インクジェット教室TOPへ戻る


大判インクジェット出力サービス INKJET PRO

看板ナビ