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第1回 AiC竹本先生のインクジェット教室
初めての出力

1. 水性プリンターと溶剤系インクジェットプリンターの違いを
知っておこう!

業務用インクジェットプリンターは一般的に大きく分けて2種類有る。

1  水性インクジェットプリンター

水性インクジェットプリンター 卓上用プリンターを始め、最も多く使われているのがこの水性インクを使ったプリンターですが、プリントされる材料には水性インクが滲まず綺麗にプリントできるように、プリントされる表面には特殊処理が施されています。
このようにインクジェットプリンター専用に開発された材料の事を「メディア」と呼びます。
メディアには、紙系、樹脂系、布系、軟質樹脂系等が有り、一般的にはいずれもその表面にはインクが綺麗に載るよう高分子吸収剤(水を素早く吸収し閉じ込めてしまう)の塗布加工がして有ります。
この事から判るように、水性インクはインクも水系でメディアも水を吸い込みやすく加工がしてあるため、屋外でそのまま使うと雨で直ぐに痛んでしまいます。また、屋内であっても水分を吸収しやすい為、やはりラミネート加工(プリント面に薄い透明のフィルムを全面に貼る加工)は必須と言えます。
特に、屋外に掲示する場合は周囲の端面から水の浸入を防ぐ為エッジ処理としてシーリング加工(塞ぎ加工)をしなければなりません。
また、色材には顔料と染料があり、それぞれ特徴と用途が異なり、覚えておくと便利ですので後で詳述する事と致します。

2  顔料

溶剤系インクジェットプリンター このインクは、卓上用のインクの溶媒が水であるのに対し、有機溶剤系の溶媒を使ったインクのことを言います。
一言に溶剤系と言っても近年はその種類が増え、最も耐候性に優れているリアルソルベント系のものから、人体、環境に優しい低溶剤なECO系のインクまで幅広く製品化されています。
水性系のインクはインクの受理層をメディア表面に設けることによってインクを受け止めているのに対し、溶剤系はその溶媒がメディアの表面を侵し、浸透し、色材を喰いつかせるといった方法でメディア表面にプリントされます。
この浸透力の違いが、耐候性、耐久性に大きく影響を受けるといった理由から、そのインクの強弱によって、メディアも生の物から浸透力を高めるよう加工が施されたものまで多くの種類の物があります。
このように溶剤系顔料インクジェットプリントは耐候力の面から屋外用途に向いている方式であると同時に、メディアも安価で耐久性のあるものが多く出回ってきているので、出力費も比較的安価になってきている傾向があり、現在のインクジェットプリントの主流となっています。
しかしここで注意をしておかなければならない事は、屋外で使われる場合は、耐候性や耐久性の面でこのインクとメディア選びが最も重要な要件であるという事です。この選択を間違えてしまうと大きなトラブルの原因を抱えてしまうということを知っておいてください。
必ず、使用用途に合った最適なインクジェット出力機とメディアの選択と確認をされる事をお薦めいたします。

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